ベーシックインカム 読書

未来の日常の中で起こるミステリー!『ベーシックインカム』を読了。

小説ということは分かっていたのだが、タイトルに興味を引かれて読んでみたのがこちらの小説。

最初一瞬だけベーシックインカムを主題とした社会派小説かと思ったのだが、カバーを見ると「SFミステリ短編集」とある。

そして内容は「SF」とあるように、AI、遺伝子工学、VR、人工視覚、そしてベーシックインカムといった、もう現代においても実現しかけている現実がもう少しだけ進んだ未来の日常を描くオムニバス短編から成っている。

いずれの短編も"ありふれた"未来の日常の中にちょっとした事件と謎解きが埋め込まれていて楽しめる。

最後の5話目がベーシックインカムを題材とした話で、とある大学教授とそのかつての教え子との間で交わされる会話で話が進んでいくのだが、自分としてはこの第5話が一番面白かった。

というのも他の4つの物語との関係でこの第5編は意外な仕掛けが施されていること、教授の研究室で起こったある事件をめぐるどんでん返しの謎解きがあること、また教授の口から語られる分かり易いベーシックインカム入門解説等、他の4つと比べても読み応えのある展開だったためだ。

それにしても著者である井上真偽の作品を読むのはこれが初めてだったが、未来社会の日常の一断片の切り取り方、描き方が上手く、いずれの作品もああこういう未来になるのだろうなと思わせるものばかりだった。

また謎解きの方も派手さはないが、意外性があり、楽しめた。

私はSFもミステリも大好物なのだが、最近は海外ドラマばかりであまり小説を読んでなかった。

しかしこの作品を読んで、同じ著者の他の作品も読んでみたくなった。

 

 

 

 

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