なぜか自民と維新と立憲の新人しか出演させていないのに「新人議員と若手論客 これからの日本の政治は」というテーマで放送された11月14日のNHK「日曜討論」で、維新の新人池下卓衆院議員が領収書不要の10月分の文書通信交通滞在費(文通費)が、日割りではなく満額100万円が支給されたと発表し、問題に。
吉村大阪府知事に至っては「「経済的弱者の救済を!」と声高に叫ぶ政党も、結局、自分達の厚遇に関しては、みんなで仲良く下向いて知らんぷり。真っ先に税金から非常識な分配を受けている。どこの政党も知らんぷり。」とTwitterで他の野党を批判。
維新新人 NHK「日曜討論」衆院1日100万円暴露 冒頭ぶっ込み「常識で考えられない」
→「経済的弱者の救済を!」と声高に叫ぶ政党も、結局、自分達の厚遇に関しては、みんなで仲良く下向いて知らんぷり。真っ先に税金から非常識な分配を受けている。どこの政党も知らんぷり。 https://t.co/yZfQoHkEpO— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) November 14, 2021
そしてラスボスの橋本氏がしゃしゃり出て、さらに維新以外の野党を批判。
立憲民主も国民民主もれいわも共産も起きてまっか?山本太郎さんも4時間で200万円相当の収入を丸取りでっか?丸取りならあんたらの言うこと信用ならんで! https://t.co/va9qU8T22F
— 橋下徹 (@hashimoto_lo) November 14, 2021
18歳以下の子どもに限定した公明党の給付金案が散々批判されていたのとは打って変わって、この維新の“無駄指摘”に対してNHKをはじめとするメディアやワイドショーはさすが「身を切る改革」を唱える政党とばかりに賞賛の嵐。
しかしここから維新の野党批判が欺瞞に満ちたものであることが、他のツイートや記事で次々と暴露されまくっていく。
一番の急先鋒はれいわの大石あきこ衆院議員。
維新は今年度の政党交付金18億円を返してから、偉そうなこと言え。来年は当然もらうなよ。
あと、吉村知事が衆議院議員やめるとき、たった1日で文通費100万円せしめたのを何に使ったのか説明せよ。
自分に甘いのに「身を切る改革アピール」で他党ディスりできるセンスは異常。とことんまでデタラメ。 pic.twitter.com/DMEkemELzT— 大石あきこ れいわ新選組 衆議院議員(大阪5区) (@oishiakiko) November 14, 2021
このツイートで、吉村さんは過去に国会議員を辞める日を一日伸ばして、文通費を丸儲けしたのではないかという疑惑が再燃し、さらにはそれを何に使ったのかという問題も浮上。
日本維新の会副代表で大阪府知事の吉村洋文氏が2015年に大阪市長選出馬のため衆院議員を辞職した際、在職1日ながら10月分の文通費を満額受け取っていたことが発覚。吉村氏は全額寄付の意向を示しましたが、この100万円を何に使ったのかは非公開のままです。 https://t.co/STmIU0l4ow
— 日刊ゲンダイDIGITAL (@nikkan_gendai) November 17, 2021
吉村知事。
2015年10月、退職の1日で文通費100万円を得た、5日後の吉村発言
「文通費、内緒にしててもらったら(苦笑)」
「公開してないとこは、飲みしろやなんやに消えてるでしょうね」
→吉村さんは10月分だけ公開せず飲みしろに使ったんですか?
「ブーメラン反省」では済まない大問題ですよね。 https://t.co/lUMJ2S6JqK pic.twitter.com/OXdVlV8xVg— 大石あきこ れいわ新選組 衆議院議員(大阪5区) (@oishiakiko) November 16, 2021
そして今度はかつて維新の議員が文通費を自分が代表の政党支部や資金管理団体に寄付した形にして自分宛に領収書を切っていた問題も蒸し返されることに。
「文通費」は議員にとって必要経費であって余分な報酬でもなんでもない。それを今になって維新がパフォーマンスに利用し、「ムダなもの」と言い始めた。領収書さえきちんと出していれば何の問題もないが、その維新が「自分宛の領収書」を発行して本来の目的にそぐわない脱法行為をしていたというオチ。 pic.twitter.com/cazU105WFP
— 但馬問屋 (@wanpakuten) November 17, 2021
そもそも文通費は公の書類の発送費や公的性質の通信費等に使わないといけないことが国会議員歳費法第9条に定められているにも拘らず、過去に維新議員はこのお金を関連団体に「寄付」してブラックボックス化。
上脇博之神戸学院大教授
そもそも文書通信交通滞在費(#文通費)は、根拠法によると「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等」のための公金なので、国会議員らの公的な活動のためにしか支出できません。https://t.co/rvBoSsvczJ
— しんぶん赤旗 (@akahata_PR) November 14, 2021
維新やその関連団体から出ているラスボスの多額の講演料も暴露され、
拾いました pic.twitter.com/DOctfFMWcL
— こけし (@dhBGGFoCRYyPo4u) November 16, 2021
リテラも爆弾を連投。
引用:https://lite-ra.com/
こうして維新のブーメランは思いっきり自分たちに戻ってきて深々と身を切り裂いたのでした(笑)。
地元大阪のテレビで維新をヨイショしまくってるらしい吉本の芸人さんたちも真っ青の維新による絶妙な面白過ぎるブーメラン芸。
真面目な話、確かに国会議員の使用するお金については不透明であってはいけないし、無駄が多過ぎるというのであれば、それは修正しないといけないだろう。
しかしそれを言うなら同じく領収書を切らないお金(税金)としては官房機密費の方がはるかに問題ではないのか?
文書費の日割もいいけど、メスを入れるべきはこちらでしょう。少なくとも情報公開が必要。
"政策推進費は官房長官に渡された時点で「支出完了」。帳簿も領収書もいらず、使い道を知っているのは官房長官ただ一人だ"
官房機密費1日307万円使い続けた菅氏 後年公表の仕組みを |https://t.co/a8ip9p0OU2— 今泉義竜 (@i_yoshitatsu) November 15, 2021
それにしても各メディアはこの問題で維新の過去の不祥事には目を瞑り、申し合わせたかのように維新を持ち上げるのは、憲法改正に向けて国民世論を維新がやること=「改革」というムードに持っていくための布石ではないのだろうか。
今のテレビメディア、新聞、ネット、SNSは、かなりの割合で与党やゆ党の広報か世論操作のための拡声器になり下がっている。
世論操作といえばDappiアカウントを運営していた法人は自民党と関係あるようだけど、この法人にはどこからどのような名目でお金が支出されていたのか?
他にも世論誘導が疑われる税金の使い方はあると思うし、官房機密費や政党助成金の使われ方とともに、そういう民主主義を歪めるような血税の使われ方の疑惑についても問題視すべきではないのかな、維新さんと日本のメディアの皆さん。