政策

菅&アトキンソンで中小企業の再編、倒産が加速する

菅政権が中小企業の再編や統合に向けて積極的に動き始めるようだ。

中小企業基本法を改正し、「中小企業」の定義を変えて、補助金や税制優遇を受けられる企業を絞り込んで、「生産性の高い」企業だけが残るようにしたいらしい。

中小企業は国内企業の99.7%を占める。基本法は中小企業の定義を業種別に定めており、例えば製造業は、資本金3億円以下または従業員300人以下。該当する企業は税優遇などを受けられるため、この定義から外れないよう規模拡大に動かないとの指摘がある。定義見直しで阻害要因を取り除けば、再編が進むという考え方だ。

引用元:https://www.jiji.com/jc/article?k=2020092100428&g=eco

しかし補助金や税制優遇が受けられなくなることで、経営が厳しくなる企業も出てくるだろう。

ただでさえ昨年の消費税引き上げに、新型コロナウイルで業績圧迫されている中小企業はそこら中にあるだろう。

こんな状況の時に補助金や減税で中小企業を助ける政策ではなく、厳しい状況に追い打ちをかけるようなことをするとしたら、一体この政権は何がしたいのだろうと思ってしまう。

菅政権の背後に竹中平蔵がいて、デジタル庁創設を訴えていたのも彼だったが、どうも菅政権の背後にいる新自由主義者は彼だけではないようだ。

菅+竹中+アトキンソン

このアトキンソン氏というのは、元ゴールドマンサックスの金融アナリストで、小西美術工芸社社長のデービッド・アトキンソンという人物。

アンダーセン・コンサルティング(アクセンチュアの前身)やソロモン・ブラザーズに勤務し[3]、1990年頃に渡日[4]。1992年にゴールドマン・サックスに移ってアナリストとして活動し、バブル崩壊後の日本の銀行に眠る巨額の不良債権を指摘。ほどなく不良債権問題が顕在化し、その名を高める。2006年にパートナーに昇任した後、2007年に「マネーゲームを達観するに至って」退社した[3][6]

アナリストを引退して茶道に打ち込む時期を経て[4]、所有する別荘の隣家が日本の国宝や重要文化財などを補修している小西美術工藝社社長の家だった縁で経営に誘われて2009年に同社に入社し、2010年5月に会長就任。2011年4月に社長兼務となって経営の建て直しにあたった[7][2][3][4]。その後は日本の文化財政策・観光政策に関する提言などを積極的に行うようになり、東洋経済新報社の著書『新・観光立国論』で第24回山本七平賞を受賞した[8]。2015年5月より東洋経済ONLINEにて文化財・観光・経済政策に関する題材を中心とした連載を開始[9]。2016年より三田証券株式会社の社外取締役に就任。2017年6月より日本政府観光局の特別顧問に就任[10]

引用:wikipedia

金融アナリストを辞めて文化財などの補修を専門にやっている業者の社長をやったり、日本経済への提言を積極的に行ったりしているという、ユニークな経歴の反面、どことなくうさん臭さも漂う人物だ。

著作もいくつもあり有名な人物らしいが私は知らなかったので、この人の発言や主張をネットから少し拾ってみた。

一般的に、中小企業は大企業に比べると賃金が低く、賃上げも難しい。かといって業務効率を高めようにも、小規模な組織ではIT活用や柔軟な働き方に割ける資金的な余裕にも乏しい。生産性の低い中小企業の退出を促し、本当に競争力のある企業に経済活動を集約して初めて、国全体の生産性は高まる。個人消費を増やすには毎年5%程度の最低賃金引き上げが望ましく、対応できない企業は統廃合されてよい――。

こうしたアトキンソン氏の主張は、国際統計にも裏打ちされている。

「そもそも大企業が少なく中小企業が多い状況は規模の経済という大原則に反している」。こう強調するアトキンソン氏によれば、日本で中小企業が激増した背景には、1963年に成立した中小企業基本法があるという。

中小企業基本法では、「中小企業」の定義は製造業などで従業員300人以下、小売業では50人以下などと決められ、その上で、定義に見合う小さな会社への手厚い優遇策が加わった。「これによって、経営者が小さな企業を成長させないまま維持するインセンティブを与えてしまった」と、アトキンソン氏は訴える。

引用:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52478210S9A121C1000000/

 

ええ。最良の中小企業政策は、企業がその事業の最適な大きさに成長するまでの支援です。私は2060年までに中小企業の数をいまの半分の160万社にすべきだと考えています。

日本の生産性が低い理由に、もう一つ、大きな問題があります。それは最低賃金が低すぎることです。これは中小企業、とりわけ小規模事業者の支援としても機能しています。

引用:https://news.nifty.com/article/economy/economyall/12280-778240/

ざっくりとこの人の主張を要約すると、生産性の低い中小企業が多すぎるのが日本の成長を妨げていて問題だ、中小企業の半分を潰して再編を促し、個人消費を増やすためにも中小企業の賃金を上げるべき、それに耐えられないならそんな企業は潰れてよい、ということらしい。

各記事を読むと確かにもっともらしい主張も含まれているが、根本的な疑問として、公害や環境破壊、過労死、経済格差がこれだけ問題にされ続けている資本主義の時代に、何で今もそんなに「成長」にこだわるのかがわからない。

しかも彼の母国のイギリスではなく、日本に来て日本成長しろっと叫ぶ、そして資本の再編を促す。

どっかの外資の手先として日本に来ているのでは、という陰謀論が頭に浮かぶのは私だけだろうか?

日本の文化財を守るための施策も訴えているようだが、日本の伝統的な文化や産業には多くの中小企業が含まれるのではないのか、半分も潰したら、多くの「伝統」が消えてしまうのではないのか。

確かに何をやっているのかわからない企業も多いだろうが、中小の経営者の中にも何年も経営努力した挙句、ようやく成長の兆しが見え始めたという企業も少なくないはずだ。

そんな中での消費増税や新型コロナウイルスという逆風だ。

仮にアトキンソン氏の主張に正しい点があるとしても、この状況下で性急に多数の中小企業が倒産するような施策を進めるべきではないし、より慎重に事を運ぶべきだ。

そしてもう一つ言うなら、生産性以上に需要サイドの活力を削ぎ続けたことこそがこのデフレ30年の最大の経済成長の阻害要因であり、愚策だったのではないのか。

最低賃金を上げるなられいわ新選組が言うように補助金とセットでないと体力ある中小以外は対応できないことは目に見えているし(簡単に潰れてしまっていいなどと言うべきはではない)、中小企業の定義の見直しとともに大量の失業者が出ることは必至だろう。

菅首相は9月25日にアトキンソン氏と会食している。

首相動静(9月25日)

2020年09月25日22時44分

 午前6時42分、東京・赤坂の衆院議員宿舎発。同46分、官邸着。官邸の敷地内を散歩。
午前7時20分、官邸発。
午前7時25分、東京・虎ノ門のホテル「The Okura Tokyo」着。同ホテル内のレストラン『オーキッド』でデービッド・アトキンソン小西美術工藝社社長と会食

引用:https://www.jiji.com/jc/article?k=2020092500234&g=pol

このまま中小企業大再編となって大量の企業倒産と失業が引き起こされるのだろうか。

否、これ以上中小企業を疲弊させるようなことをすべきではないのは明らかだ。

国家は死人を増やすためにあるのではなく、全ての国民の生命と財産を守るため存在しているわけだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

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