政策 新自由主義

菅政権の新たな経済対策の中身が酷い!感染防止にはたったの4.5兆円・・・

12月8日、菅政権が事業規模総額73.6兆円の経済対策を閣議決定した。

政府は8日の臨時閣議で、事業規模が総額73兆6000億円程度となる新たな経済対策を決定しました。新型コロナウイルス対策として「地方創生臨時交付金」を1兆5000億円拡充するほか、グリーン分野の研究開発を支援する2兆円の基金の創設などを盛り込んでいます。

政府は8日夜、臨時閣議を開き、新型コロナウイルスの感染拡大防止策と、ポストコロナに向けた経済構造の転換、国土強じん化の3つを柱とした、新たな経済対策を正式に決定しました。

引用元:https://www.nhk.or.jp/politics/articles/lastweek/49780.html

「感染拡大防止策」「ポストコロナに向けた経済構造の転換」「国土強じん化」を3本柱とした経済対策となっているが、これ、よく見たら財政支出が73.6兆円ではなく、「事業規模」がその金額で、実際の財政支出は40兆円程度、しかもそのうち新型コロナの感染症対策はたったの5.9兆円、うち1.4兆円は財政投融資(日本政策金融公庫等からの貸付など)なので、「真水」と言えるのは4.5兆円しかない。

多くの病院が赤字や人員不足に陥っている中、病院への赤字補填や看護師が医療従事者への支援が緊急不可欠だし、困窮する中小企業や国民への手厚い給付や保障が必要とされている中、諸外国の例を持ち出すまでもなく、はっきり言ってショボ過ぎる内容だ。

国民民主の玉木氏のツイートにあるように、予備費で使われた3000億円もGOTOに使われるというし、全くこの政権の税金の使い方にはあきれるばかりである。

しかもこの経済対策にはコロナ化で売上の減少した中小企業をサポートする「持続化給付金」と「家賃支援給付金」についての言及はなく、来年1月で打ち切られるらしい(参考記事:https://lite-ra.com/2020/12/post-5726_4.html)。

なるほど、「生産性の低い中小企業の退出を促し、本当に競争力のある企業に経済活動を集約して初めて、国全体の生産性は高まる」などと主張するD・アトキンソン氏をブレーンに持つ菅政権らしい対応だ。

この経済対策以外に何もなされなければ多くの赤字病院が経営破綻したり看護師の不足で医療崩壊が加速し、医療体制が重病者の手当てに追い付かず、コロナ以外の病気も含めて多くの国民が死ぬだろう。

また、このまま中小企業への支援が打ち切られたらどれだけ多くの企業が倒産することになるのか。

新自由主義の祖とも言われるハイエクですら、「深刻な物質的窮乏に対する保障であり、社会の全員がいかなる場合もある最低限度の生計を保ちうるという保証」である「限定的保障」と、「ある特定の生活水準の安定に対する保障」である「絶対的保障」を区別した上で、前者についてこう述べている。

現在の先進諸国程度の富裕度に達した社会でなら、一般的自由に危険を及ぼすことなく、第一の保障を国民全員に与えることは、十分可能である。・・・・・・。とはいえ、健康や労働能力を維持するための最低限の食糧・住居・衣服を、社会の全員に保障するのは可能であるといことは、疑いがない。実際、英国の大多数の人々に対しては、このような保障はすでに長期にわたって達成されてきている。

F・A・ハイエク『隷属への道』(西山千明訳、春秋社)

ハイエクは自由な企業競争が阻害され、固定した一定水準の保障によって計画経済に道を開いてしまう可能性のある「絶対的保障」には批判的だったが、災害などの不可抗力で窮乏に陥らないようにするための国家による「保障」の必要性は認めていた。

しかし格差拡大で富裕層以外の国民の暮らしがどうなろうと知ったことではない新自由主義者で周囲を固めた菅政権の場合は、今のようなパンデミックで明日にも窮乏化しかねない状況下での国民の暮らしには目が向かないらしい。

ポストコロナに向けて「グリーン」や「デジタル」に取り組むのもいいし、国土強靭化も必要だろう。

しかし、今の日本ではそれらはコロナ対策を差し置いての最優先の柱ではないだろう。

ワクチン開発が進み日本もファイザーはじめいくつかの企業のワクチンの枠を確保しているようだが、そんな未来のコロナ対策よりも今緊急に必要なコロナ対策があるだろう。

インフルエンザよりはるかに強い感染力を持ち、深刻な後遺症も指摘されていて、医療崩壊や多くの国民のさらなる困窮をもたらしかねない新型コロナの対策に、4.5兆円という金額はあまりにも少なすぎるのではないだろうか。

 

 

 

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