原発 読書

『日本が売られる』を読んで③ 放射性廃棄物の再利用と戦慄のシナリオ

しつこく『日本が売られる』の内容から。

まあこの本に書いてある内容全部が衝撃的で頭にくるようなことばかりなんだけど、特に私が腹が立ったのが「第1章 日本が売られる」「2 土が売られる」のところ。

実はこの本でも取り上げられている汚染土の再利用ということに関しては、以下の二つの情報について私もネットのニュースで見たことがあった。そのニュースというのは、以下。

東京電力福島第1原発事故に伴う福島県内の汚染土などの除染廃棄物について、環境省は30日、放射性セシウム濃度が1キロ当たり8000ベクレル以下であれば、公共事業の盛り土などに限定して再利用する基本方針を正式決定した。

ソース:毎日新聞

 

環境省は1日、東京電力福島第1原発事故に伴う除染で生じた土を、園芸作物などを植える農地の造成にも再利用する方針を決めた。除染土の再利用に関する基本方針に、新たな用途先として追加した。食用作物の農地は想定していない。

 工事中の作業員や周辺住民の被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下になるよう、除染土1キログラムに含まれる放射性セシウム濃度を制限。くぼ地をならす作業に1年間継続して関わる場合は除染土1キログラム当たり5千ベクレル以下、1年のうち半年なら8千ベクレル以下とした。除染土は、最終的に厚さ50センチ以上の別の土で覆い、そこに花などを植える。

ソース:共同通信

そしてこちらは新しい情報。着々と汚染土や廃棄物の再利用に向けての準備が進んでいる模様。

311の原発事故以前は、放射性廃棄物の再利用の基準値は1キロ当たり100ベクレルだったのが、8000ベクレルって80倍も緩和されてるやんけ・・・。

ご存知のように放射性物質が何らかの原因で体の内部に取り込まれる(内部被曝する)と、血液やリンパ液に乗って体中のあらゆるところに運ばれ、蓄積される。脳、心筋、腎臓、甲状腺、小腸・・・etc。

そしてDNAを切断したり、異常な再結合をもたらしたりして、癌だけでなく、心筋梗塞、ぶらぶら病など、様々な病気の原因となることが指摘されている。

いったい何でこんな危険なものを拡散させるのか!限られた範囲に留めておくべきではないのか!と思うのが常識だろう。

まったく無責任極まりない「基本方針」というしかない。

しかもこの基本方針を決めたのが環境省とは。いったい環境省の誰がこんなことを推し進めているのか?

当然環境大臣や内閣も責任が問われるべき大問題の方針なんだけど、相変わらずマスコミは大してこの問題を報道していない。それにしてももはや環境省は「環境破壊省」と改名するべきではないのか?

普通このニュースを聞いたらこんな疑問が浮かぶだろう。

「いくら公共事業の盛り土や園芸のうちに「限定して利用」するといっても、雨風で放射性物質が周囲に流出したり拡散するリスクはないのか?」

「公共事業に再利用された汚染土まじりの土木資材が劣化して風などで放射性物質の微粒子が拡散して、それを人間が吸い込んだりすることはないのか?」

「園芸用に利用された土の中の放射性物質が地下水に浸透して飲み水に交じったらどうするのか?」

「園芸用に利用と言っても間違って食用農作物の土に使われることはないのか?そうなったら根から放射性物質を吸い上げた汚染された農作物が今以上にもっと市場に流通することにならないか?」

「汚染廃棄物を利用した資材が安価に売られ出して、悪徳業者がそれを法律無視で住宅やマンションに利用することを防げるのか?そんな住居に知らずに住んだりしたら住民は癌などさまざま病気にかかってしまうのではないのか?」

とにかく汚染された(しかも8000ベクレルまでOKの高濃度)廃棄物を利用することで全国民の内部被曝リスクが高まるのは間違いないだろう。

ツイッターでも以下のような不安や驚きの声が上がっている。当然だろう。

https://twitter.com/lovemoonbaby/status/1075070452551213056

https://twitter.com/pYaRD8ONLfjItGS/status/1072638700264284161

https://twitter.com/happyskyra5/status/1074954656604872704

日本国政府は全国民を内部被曝させる気か?と言いたくなってしまうこの狂気の汚染土ばら撒き再利用計画だが、実はここにもきな臭いグローバル企業の儲け話が絡んできているというのが『日本が売られる』で指摘されていたことだった。

その企業というのはフランスのヴェオリア社

仏ヴェオリア、日本で低レベル放射性廃棄物処理

【パリ=竹内康雄】水処理世界最大手、仏ヴェオリアのアントワーヌ・フレロ最高経営責任者(CEO)は日本経済新聞記者と会い、放射線量が低いごみの処理事業を日本で始める計画を明らかにした。多くの原子力発電所が廃炉になるため需要は旺盛だと判断した。フレロ氏は「日本の水道料金を安くできる」とも語り、自治体との契約獲得に意欲を示した。

ソース:日経新聞健康になるためのブログ

ヴェオリアと言えば最近多くの人が問題としているコンセッション方式による水道の民間委託(水道民営化)の問題で名前があがる水メジャーの一つ。水道法が改悪されてしまった今、水道事業を地方自治体から請け負うことになるであろう企業の有力候補である。

ちなみに菅官房長官の元補佐官が接待を受けたとかで政府との癒着も問題になっている企業だが、この会社は2016年に放射性廃棄物処理を手がけるキュリオン社を買収し、水処理だけでなく放射性廃棄物の処理事業にも乗り出している。

だが水を扱う企業が同時に放射性廃棄物を扱うことについて、堤未果氏も「想像してみてほしい。地下水と放射性廃棄物処理の両方を、1社の外国企業が握るということが、日本人の命と健康にとって、何を意味しているのかを。」と書いて注意を促しているように、それは大変危険なことのように思う。

例えば仮に日本人が飲む水の水源が放射性物質で汚染されたとしても、放射性廃棄物と水の両方を管理する企業がそれをちゃんと公表するだろうか?

隠蔽する方が好都合だろうし、やろうと思えば簡単だろう。

そして彼らにとっては水の中に含まれる放射性物質の量の基準が緩和されればされるほど、水ビジネスも放射性廃棄物のビジネスもやり易くなるだろうから、きっと多額の献金で規制基準を緩めるよう政治家に働きかけたりするかもしれない。

しかし更なる問題は、放射性廃棄物の取り扱い基準が緩められることで、日本が放射性廃棄物の墓場になるという恐ろしいシナリオである。

素人考えでも当然思いつくことであるが、8000ベクレルまでなら再利用もできる基準値の緩い日本であれば、他の国では厳重に管理されなければならないようなものでも持ち込んで資源に変えて売ることもできる。

当然原発からでる放射性廃棄物も日本に持ち込んで再処理してキロ当たり8000ベクレル以下にすれば「資源」として公共事業や農地の造成に利用できるようになるわけだから、どんどん持ち込んで「資源」に変えて日本の政府や企業に売り込めばいいわけだ。

そういえば先日対イギリスでも破綻したことが報じられた原発輸出ビジネスも、トルコとの契約では運転から廃棄物の処理まですべてパッケージで担う形になっていたらしいし、ベトナムからは廃棄物の処理が求められていたらしいが、「独自に再処理技術を持っていない」(小出裕章氏)日本はひょっとしたら、ヴェオリアに処理を委託しようと考えていたのではないか。

こうしてどんどんどんどん放射性廃棄物が日本に持ち込まれたら、日本は「核のゴミ捨て場」というイメージが世界中で共有されるだろう。

そうなったら日本の農作物はどこに輸出しても売れなくなるだろうし、「風評被害」か実害かは別として我々日本人も今現在東北や関東産の米や野菜や果物を避けるのと同じように、もう国内でとれる農産物はどこでとれるものだろうと誰も信用しなくなるだろう。

なんせ農地造成に8000ベクレル以下の放射性廃棄物が使えるわけだし、最近では堆肥化での処理を目指す自治体すらも出てきている始末だし。

こうやって高濃度の放射性廃棄物が拡散して日本が核のゴミ捨て場と化し、農産物にも混入してしまうことになったら誰が得するか。

日本に農産物を輸出して儲けたい国や企業は当然儲かるだろうし、TPPで日本が遺伝子組み換え食品や農薬漬けの食品の輸入枠を増やしてくれたらさらに万々歳だろう。

それに日本全国の国民が多く内部被曝して病気になり、年金支給年齢前に死んでくれたら国の社会保障費や医療費もかなり節約できるだろう。

え、若くして死ぬ奴も増えるから人口が減少してしまう?

いや移民国家になっていくから大丈夫。病人が死んだら世界中の移民を受け入れて人口を維持する。金持ちは外国に逃げるだろうけど、貧乏な日本人と日本で働きたい大量の外国人、これでこの国はなんとかなります(笑)。

ということで日本の未来は核のゴミ捨て場&大規模移民国家ということになっていくのだろう。

・・・・・・冗談じゃない。日本をそんなデストピアにしてたまるか!

よくTPPで水道民営化したら日本では二度と公営にできないなんて話を聞くが、私はできると思っている。そんなの関係ない。命にかかわることだと気づいたらいくら鈍感な日本人でも必死になるはずだ。我が子が可愛くない親はいないだろうし、第一我々一人一人に未来世代への責任があるのだ。人が安心して暮らせる環境を残していくという責任が。

美しい国どころか汚い国になってしまわないために。日本の未来はこれからの我々日本人の必死さ加減に掛かっている。

 

 

 

 

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